街を歩くと、至る所に美容室があふれていると感じませんか?
実はコンビニの数よりも多いといわれるほど、美容室の数は増え続けています。
なんで、そんなに美容室が増えているの?
現役美容師として、美容業界のリアルをお伝えします!
本記事でわかること
- 美容室が増えている理由
- 美容師が独立を選ぶ理由
- 話題の美容業態
- 開業までの流れ
- 美容業界の裏話
本記事では、独立・開業が増え続ける理由から、1人美容室が選ばれるワケまでを詳しく解説します。
美容室が増えている理由が気になる人のほか、これから開業しようか考えている美容師さんも必見の内容です。
ぜひ最後までお読みください。
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コンビニより多い!?街に美容室があふれている3つの理由

街を歩けば必ず目に入る美容室。
なぜこれほど多いのか。
その背景には美容師たちのリアルな事情と、時代の変化が深く関わっています。
美容師にとって「自分のお店を持つこと」は最大の夢
美容師を目指す人の多くは、将来的に自分のお店を持つことを夢に描いています。
アシスタント時代から技術を磨き、お客様からの信頼を積み重ねてきた先に「いつか自分の店で」という目標があるんです。
料理人が自分のレストランを持ちたいと思うように、美容師にとって独立・開業はキャリアの集大成ともいえる存在。
その夢に向かって日々努力する美容師が多いからこそ、開業数が増え続け、街に美容室があふれているのです。
大型店から「1人でお客様と向き合うスタイル」へのシフト
大型サロンでは、1人のお客様に対してスタッフが分業で対応するのが一般的です。
シャンプーはアシスタント、カットはスタイリスト、仕上げはまた別のスタッフ、というように、最初から最後まで同じ人が担当しないケースも珍しくありません。
もっとお客様一人ひとりとじっくり向き合いたい。
こういった思いを持つ美容師が、独立という道を選ぶのはごく自然なことです。
1人でお客様と向き合えるスタイルへのシフトが、小規模サロンの増加につながっています。
SNSの普及で広告費をかけずに集客できる環境になった
以前は独立するにあたって、集客コストの高さが大きな壁でした。
たとえば美容業界でよく使われる「ホットペッパービューティー」への掲載料は、月に数十万円かかることも珍しくありません。
しかし今は、InstagramやTikTokを活用することで、広告費をほとんどかけずに新規のお客様を集めることができます。
「腕さえあれば独立できる」という環境が整ったことで、開業へのハードルが大きく下がり、美容室の数が増え続けているんです。
美容師がリスクを背負ってでも独立・開業したい本音

独立にはお金も体力も、そして勇気も必要です。
それでも開業を選ぶ美容師が後を絶たないのは、雇われている限りは叶えられないことがあるからです。
美容師の開業に対する本音を紹介します。
理想の接客とおもてなしを100%形にしたい
どのサロンにも、スタッフが守るべきルールがあります。
施術の順番、使用する商品、接客のトーン。
それらはお店の方針として決まっており、スタッフ個人が変えることはできません。
時には「自分ならこうするのに」と感じる場面があっても、組織の中ではそれを通すことが難しいのが現実です。
自分のサロンであれば、ルールを決めるのは自分自身。
お客様への向き合い方から空間づくりまで、理想とする接客を100%形にできるのが、独立の大きな魅力のひとつです。
自分好みのサロンをつくれる自由度はかなり魅力的!
会社員時代よりも収入を上げたいという切実な思い
雇われている状態で高収入を得られる美容師は、ほんの一握りです。
どれだけ技術があっても、給与は会社の規定の範囲内に収まります。
自分が生み出した売上が、そのまま自分の収入に直結しないもどかしさを感じている美容師も少なくありません。
一方、自分のサロンが軌道に乗れば、会社員時代とは比べものにならない収入を手にすることも可能です。
ただし、優れた技術を持つプレイヤーであっても、経営の知識やスキルがなければ軌道に乗せるのは簡単ではありません。
独立は収入アップのチャンスである一方、経営者としての覚悟も求められます。
ライフスタイルに合わせて自由に働ける場所が欲しい
週休3日、1日5時間勤務。
自分のサロンなら、こんな働き方も自分で決めることができます。
大型サロンでは、シフトや営業時間はお店の都合に合わせるのが基本です。
子育て中や体調管理が必要な時期でも、融通が利かないケースは多くあります。
自分のサロンであれば、家族との時間を大切にしながら働く、繁忙期だけ営業日を増やすなど、ライフスタイルに応じた柔軟な働き方が実現できます。
収入と同じくらい「どう働くか」を重視する美容師にとって、独立はその考えを実現する手段になり得るのです。
実はメリットがいっぱい!「1人美容室」が選ばれる理由

1人でやっているお店は大丈夫?
と不安に思う方もいるかもしれません。
しかし実際には、1人美容室だからこそ得られるメリットが数多くあります。
増加している1人美容室について、気になる疑問を解決しましょう。
最初から最後まで同じ担当者がつく安心感
美容室でのカウンセリングでは、髪の悩みや仕上がりのイメージを担当者に伝えます。
大型サロンでは、その内容を把握しているスタイリストとは別のスタッフがシャンプーや仕上げを担当するケースも少なくありません。
シャンプーくらいなら別に他の人でも大丈夫よ。
こう感じる方もいると思いますが、髪のダメージや履歴を考慮した施術はシャンプーから始まっています。
より高品質な仕上がりを求めているのであれば、担当者が最初から最後までついてくれる1人美容室は有力な選択肢です。
1人美容室では、カウンセリングから施術、仕上げまでを1人が担当します。
最初にイメージを共有した人がそのまま施術してくれるため、「伝わっているかな」という不安を感じることなく施術を受けられる!
細かいニュアンスを大切にしたい方にとって、この安心感は大きなポイントです。
周りの目を気にせずリラックスできるプライベート空間
1人で経営する美容室では、予約の段階で複数のお客様が重ならないように調整しているケースがほとんどです。
そのため、施術中は自分だけのプライベートな空間として使えることが多く、他のお客様の視線が気になるという方にとっては大きな魅力です。
美容室での会話が苦手な方や、静かな環境でゆっくりしたい方にも向いています。
リラックスして過ごせる空間であることが、リピーターに選ばれる理由のひとつになっています。
大型店にはない「店主のこだわり」を直接感じられる
大型サロンは、多くのスタッフが一定のクオリティを提供できるようにマニュアルが整備されています。
どの店舗を訪れても安定したサービスを受けられるのは、大型店ならではの強みです。
一方で、マニュアルに沿った対応が中心になるため、サロン独自の個性や色が出しにくいという面もあります。
その点、1人美容室はオーナーの感性やこだわりがそのままサロンの雰囲気や技術に表れます。
使う薬剤、内装のデザイン、接客のスタイルまで、すべてオーナーの意志で決められているんです。
このお店の雰囲気が好き。
オーナーの考え方に共感できる。
このような感覚を大切にしたい方には、1人美容室はとくにおすすめです。
美容室を開業するまでの主な流れと準備

夢を持って独立を決意しても、開業までにはさまざまな準備が必要です。
このステップをクリアしないと、自分のお店を持てません。
ここでは、美容室を開くまでの主な流れを順番に見ていきましょう。
まずはコンセプト作りと保健所への届け出が必要
開業準備でまず取り組むべきことが、サロンのコンセプト作りです。
「どんなお客様に」「どんな価値を」「どんな雰囲気で」提供するのかを言語化することで、その後の物件探しや内装デザイン、価格設定まで一貫した方向性で決めることができます。
コンセプトと並行して、行政への手続きも必要です。
美容室を開業するには、保健所への「美容所開設届」の提出が法律で義務づけられています。
届け出には、施設の構造や設備に関する基準を満たしている必要があり、開業前に保健所の検査を受けなければなりません。
準備を進める前に、まず管轄の保健所に相談しておくと安心です。
工事を始めてから「基準を満たしていません」と言われたら笑えません…。
自分の理想を詰め込んだ物件探しと内装デザイン
コンセプトが固まったら、次は物件探しです。
立地はお客様の集まりやすさに直結するため、ターゲットとなるお客様の生活圏を意識しながら選ぶことが大切です。
駅近の路面店にするか、あえて隠れ家的なマンションの一室にするかで、集まるお客様の層も変わってきます。
内装デザインは、サロンの第一印象を決める重要な要素です。
1人美容室の場合、オーナーのこだわりをそのまま空間に反映できるのが大きな魅力。
ただし、自分の好みを押し出し過ぎて、肝心のお客様のことを考えられていないと満足度が下がってしまいます。
施術しやすい動線の確保と、お客様がリラックスできる雰囲気づくりを両立させることもポイントです。
狙う客層に近い方にアドバイスをもらうのも有効!
物件の契約から内装工事完了まで、一般的には2〜3ヶ月程度かかるため、余裕を持ったスケジュール管理が必要です。
お客様に愛され続ける「息の長い店」の共通点
開業することがゴールではありません。
長く愛され続けるサロンには、いくつかの共通点があります。
愛されるサロンとは
- お客様との関係を資産と考えている:技術や価格だけでなく、「このオーナーに会いに行きたい」と思われる関係性を築いているサロンは強いです。名前や好みを覚えていることはもちろん、日々の会話を通じて信頼関係を積み重ねています。
- 発信を継続している:InstagramなどのSNSを通じて、施術事例や日常を定期的に発信しているオーナーは、既存のお客様との関係を維持しながら、新規のお客様にも自然に認知されていきます。
- 無理のない経営規模を保っている:売上を追って無理に予約を詰め込むより、1人でも質の高いサービスを提供できる範囲でしっかり利益を出す経営が、長続きするサロンの特徴です。
開業後も学び続け、お客様と誠実に向き合い続けること。
それが「息の長い店」をつくる、最大の条件です。
【Q&A】知っていると面白い美容室の裏舞台

美容室についてふと気になったことはありませんか?
ここでは、お客様が知っていると少し面白くなる美容室の裏側をQ&A形式でご紹介します。
Q01:収入について
Q. 1人で美容室を経営すると、雇われていた頃より年収は上がるの?
A. サロンが軌道に乗れば、年収が大きく上がるケースもあります。
雇われ美容師の平均年収は300〜400万円程度といわれています。
一方、1人サロンのオーナーは売上がそのまま自分の収入に直結するため、集客がうまくいけば年収600〜800万円に達する方もいます。
ただし、家賃・材料費・機器のメンテナンス費など、経営にかかるコストはすべて自己負担です。
売上から経費を引いた額が実際の手取りになるため、売上だけで判断するのは危険。
技術力と経営力の両方を兼ね備えた人が、独立によって収入を大きく伸ばせるといえるでしょう。
Q02:経営について
Q. 通っている美容室が急に閉店することがあるけど、前兆やサインはあるの?
A. いくつかのサインが重なっているときは、注意が必要かもしれません。
閉店が近いサロンに見られる主なサインは以下のとおりです。
| サイン | 背景にある事情 |
| 予約が以前より取りやすくなった | 客数の減少による売上低下 |
| スタッフの入れ替わりが激しい | 職場環境や経営状況の悪化 |
| 店内の清潔感が落ちてきた | コスト削減による手入れ不足 |
| メニューや料金が頻繁に変わる | 売上回復のための試行錯誤 |
| SNSの更新が突然止まった | 発信する余裕がなくなっている |
もちろん、これらのサインがあるからといって必ずしも閉店するわけではありません。
しかし、複数重なっている場合は経営が厳しい状況にある可能性があります。
お気に入りのサロンであれば、定期的に通い続けることが何よりの応援になります。
Q03:業態について
Q. 1000円カットのスタッフと美容室のスタイリストって、持っている資格は違うの?
A. 1000円カットだから資格が違うというのはありませんが、業態によっては資格の種類が異なります。
1000円カットだから資格が違うということはありません。
ただし、理容室と美容室は同じ髪を扱う仕事ですが、資格が異なります。
「理容室」のスタッフは理容師免許、一般的な美容室のスタッフは美容師免許を取得しています。
どちらも国家資格であり、専門学校で2年以上学んだうえで国家試験に合格しなければ取得できません。
両者の主な違いは以下のとおりです。
| 資格 | 主にできること |
| 理容師免許 | カット・シェービング(顔そり)など |
| 美容師免許 | カット・カラー・パーマ・ネイルなど |
価格が安いから技術力が低いということはなく、「1000円カット」「理容室」「美容室」どれも同じ国家資格を持つプロです。
1000円カットはシャンプーやカラーを省いてカットに特化することで、低価格・短時間を実現しているビジネスモデルという特徴があります。
まとめ|美容室を開業する美容師の想いを知ってサロンを選ぼう

本記事では、街に美容室があふれている理由から、美容師が独立を目指すリアルな本音、1人美容室ならではのメリットまでをまとめました。
本記事でわかること
- 美容室が増えている理由
- 美容師が独立を選ぶ理由
- 話題の美容業態
- 開業までの流れ
- 美容業界の裏話
美容室を開くことは、美容師にとって夢や理想を形にするための大きな決断です。
その想いを知ったうえでサロンを選ぶと、いつもの美容室がより特別な場所に感じられるかもしれません。
お気に入りのサロンが見つかったら、ぜひ足を運んでみてください。
